K I R I
 — 2017年 12月号

2018年入試の概要と模試から見た志望動向(河合塾のデータによる)

受験環境の変化

① 定員超過抑制を迫る文科省と私大の定員増加の動き
来春の大学志望者数は18歳人口の減少で現役は微減。18歳人口は2024年度までに1割ほど減少する。東京23区に集中する大学の、いわゆる水増し入学を抑制する文科省の方針に対し、私大は約7000人程度の入学定員増を予定している。明治大学の1030人増が目立つ。

② 入試の変更点
いままでになくセンター試験の日程が早まっている(1月13日14日)。高大接続改革(初等中等教育の改革+大学入試改革+大学改革)の方針にしたがって以下のような変化が看てとれる。

・多面的に生徒の力を評価する動き。国公立大における推薦やAO入試の拡大。たとえば、一橋大学(社会、法、経済)や広島大(経済-昼、薬-薬科学)の推薦入試の拡大やAO入試の新規実施(募集人員が363名増加している)

・一般入試二次試験科目の変更。たとえば、面接の実施(茨城大の教育、東大理Ⅲ、横浜国立大の教育など)。小論文の実施(埼玉大工学部、愛知教育大教育など)。

・英語外部試験活用の拡大。2018年度からの新規利用は数限りない様相を呈している。千葉大(教育、看護など)、九州大(共創など)、佐賀大(全学部)、駒沢大(全学部統一日程)、東京女子大(現代教養)、東京理科大(グローバル方式)、法政大(法、理工)、明治大学(国際日本一般)、立教大(センター入試)、早稲田大学(国際教養一般)など。早稲田大学の文・文化構想は外部入試利用型の入試への応募が今年は2.5倍ほど増えていた。

・ネット出願が相変わらず増加している。2018年度は、新たに首都大東京、東京医科歯科大、東京外語大で始まる。国立大ではネット出願が倍増(12%から25%へ)、私大は50%から59%へ急増。

・都立大の改組に注意 都市教養学部が人文社会学部、法学部、経済経営学部、理学部ともとの姿に戻っている。

※ 国大協は、2021年からの入試において英語は、当分、外部試験とセンター試験の両方を受けなければならないとしている。文科省も認めざるを得ないのでは。それにしても受験生の負担は増すばかりだ。

模試(全統第2回3回マーク)からみた志望動向

・大学志願者数は前年並みと思われる。

・文高理低の傾向は継続している。経済系の志望者は増加傾向。情報系の人気は上昇、教育・理・農・医療・植物栄養系は人気低下。

・私立大が合格者を絞り込むことへの警戒感もあり、志望校の記入数が増加している。首都圏の高校入試でも同じ傾向を示している。

・2017年度に期限を迎えた医学部の臨時定員は国が2019年度まで延期する方針で、全体の定員が大きく増減することはない模様。

※ 大学個別に調べることが、今までにまして重要です。