CSEスコアを導入することで、これまでのように合格・不合格といった判定結果だけでなく、各技能をより細かなスコアとして測定することが可能となりました。
CSE2.0はオリジナルのCSEの精度を高くした、スコアをより細かく把握できる改良版で、現在はこのCSE2.0が標準として使われています。CSE2.0の開発によりオリジナル版はCSE1.0と表記され区別されています。
大学入試において、外部資格試験を個別入試の英語試験の点数に読み替える方式を採用する大学が急増しています。こうした大学では、このCESスコアを利用して選抜基準を細やかに設定できるようになりました。2016年以前の英検では、入学者選抜の合格基準が級の合否でしか判定できませんでしたが、このCSEスコアの導入によって受験者の英語力を技能別にスコアで細かく算出できるようになりました。結果、各技能のバランスのとれた受験者選抜が可能になりました。
新方式の実用英語技能検定
英検は新方式という形で文科省(大学入試センター)から認定されることになりました。
新方式の英検は、①公開会場実施、②1日完結型(従来の一次二次という形を取らない)という方式を指す新しい英検です。従来型は4技能を1回の試験ですべて評価するものではないということで選考から外されています。①と②は後述の通り問題構成や級認定、技能別スコアは同じ内容となります。②はあくまでも4技能を1回ごとに完結させることにこだわった結果です。私大のAO入試や推薦入試などでは従来型を使用することも可能です。
英検は幅広い世代に対応した国内最大級の英語資格試験です。英語の4技能のバランスを重視し、時代の動きに合わせて厳選された質の高い問題を出題しています。
7つの級が設定されていて、各級において合否に加えて英検CSEスコアが表示されます。級ごとにそれぞれ技能別の満点を設定し、その結果もスコア表示されます。5級、4級はリーディング、リスニングと、新しく導入されたスピーキングテスト(希望者のみ)の3技能、3級~1級は、ライティングも含めた全4技能のスコアが表示されます。英検CSEスコアは国際標準規格CEFRにも対応しているので、よりグローバルな視点で、自分の英語能力のレベルが把握できます。技能ごとに問題数は異なりますが、問題数に関係なく、各技能のスコアは均等となっています。
合格を確実にするためには各技能でバランスよく得点することが大切です。2015年度までは準1級では配点が低いライティングが0点であっても他の技能の得点が高ければ合格する可能性がありましたが、CSEスコア導入後の2016年度以降は各技能均等にスコアが分配されるので、不合格となってしまいます。(R750/750+L750/750+W0/750=1500/2250...合格基準である1792点を下回るので不合格。)