茗渓予備校通信KIRI
2009年9月号
模試の受け方
前回、模試の受け方について簡単に触れましたが、ここでもう少し詳しく説明しておきます。模試を受ける目的はなんでしょうか、もう一度考えてみましょう。漠然と受験するのではなく、目的意識をしっかりもって受験したいものです。
① 志望大学への合格可能性を判定する指標。
模試本来の目的は、志望大学合格までどのくらいの隔たりがあるのかを測定することにあります。たとえば河合塾の偏差値は、昨年度実施した「全統模試」の偏差値による合否の分布と第2回全統記述模試の志望動向をもとに設定しているそうです。大学のランクは、合否の分布で合格者と不合格者がちょうど半々になったところを基準にしています。(ちなみに代ゼミは合格者の平均偏差値を基準にしています)分布の原票を個々見てみると、合否の幅がかなり広がっている大学があります。したがって、模試でA判定をとっていても本番でしくじることがあるし、また、模試でいい成績が取れなくても本番で挽回する場合も存在します。今年東京工業大学に現役合格したM君のように40台の偏差値でも合格するケースがあります。偏差値だけを絶対視しないで、過去問を解いて判断することも必要です。とくに現役は受験直前まで力が伸びることも考慮したい。
② 弱点科目や分野別の習熟度を把握する。
科目によって偏りがあれば、早めに対応していく必要があります。模試の見直しは欠かさず、弱い単元があれば今後の学習で重点的に補強していくことです。模試の結果が出たら担当の先生に必ず見せるようにしてください。アドバイスを受けよう。
③ 入試本番のリハーサルとして
高3生や既卒生にとって、本番のつもりで模試を活用することも大切です。時間配分にも留意しながらいかに得点をかせげるかを身をもって体得してください。とくに、大学別のオープンテストは実際の入試出題傾向を予測して出題されますから、有効に活用できます。