茗渓予備校通信KIRI

2012年11月号

得意科目と不得意科目の学習法(主に高校生に)

英語を例にした、ある大手の予備校で調査した結果です。

得意科目の学習法は?
①予習中心型 23.6% ②復習中心型 20.4% ③予習復習両立型 37.4% ④授業のみ 7.4% ⑤独学中心型 10.8% 

不得意科目の学習法は?
①予習中心型 9.6% ②復習中心型 39.9% ③予習復習両立型 34.7% ④授業のみ 9.5% ⑤独学中心型 6.3% 

当たり前といえば当り前な結果ですね。英語を得意としていれば予習が中心となり、苦手としていれば復習が主体となります。

しかし、ここで考えてほしいことがあります。高校生になったら、得意不得意にかかわらず、英語に限らず攻撃型の学習法を確立してほしい。つまり、予習⇒授業⇒復習という学習サイクルを早めに身につけてほしい、という点です。必ず予習を織り込んで、あらかじめ自力で教材を読み込んでおいてもらいたい。もちろん不得意な教科ならば復習を多めに取ることは必要ですが。単語や熟語の暗記は大前提です。

日ごろから生徒たちに強調していることですが、英語の学習中に文法的に分かりずらい項目に出くわしたら、まず手持ちの英文法の参考書をひもとき、自分の頭でしっかり理解することを避けてはいけません。日本の学校では、とかく教師が一方的に生徒に知識を授けることに腐心しがちですが(これを挿入型教授法といいます)これでは頭の訓練にはなりませんし、応用力はつきません。個別の指導でも、生徒が考えるのではなく指導者が誘導してしまう危険性がないとはいえません。

入試に出てくる英文は受験生にとっては、ほとんどが初見の英文です。そこに挑んでいくのが受験力です。いままでの知識と鍛えた推理力=思考力で未知の英文に切り込んでいくわけです。日ごろから上記のような学習パターンに慣れている生徒こそ受験に強いのです。実は、この差が合否を分けていることに気づいていない受験生が多い。その辺の事情は、日ごろの指導や日曜インテンシブなどで実地に体験させています。