茗渓予備校通信KIRI
2014年3月号
新中1生を迎えて
今年もまた、新中1生を迎える3月4月となりました。各教室では、新中1生を対象とした説明会やオープンゼミを開催しました。また、春期講習の始まるまでの期間で、英語と数学の無料体験レッスン(それぞれ1回90分×2回)を実施しています。ご兄弟姉妹やお知り合いの方で興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひこの機会をご利用ください。
在籍しておられる皆様はよくご存じのように、英語も数学も中高一貫校では、ほぼ2年までに指導要領の中学学習内容を終了し、中3では高校の学習内容に入っていきます。この進度に遅れをとると英語であれ数学であれ苦手教科にしてしまい、大学受験で大きなハンディを負うことになります。
今回の説明会に当たり、茗渓予備校に通っておられるお子さんが学校で使用している教科書をあらためて英語と数学で調べ直してみました。英語では「プログレス」と「ニュートレジャー」が、数学では「体系数学」が圧倒的に数多くの学校で採択されています。
なぜ、これほどの人気があるのでしょうか。答えは明快です。大学受験に有利だからです。むかし開成中学の数学の先生に中1生になにを教えていくのですかと尋ねたら、普通に中1の教科書から始め、いつのまにか中2の内容に進んでしまっていた、と言っていた。特別な勉強をしているのではなく、生徒が求めるものをどんどん教えていくうちに、高2までで高校の内容を終え、あとは受験問題をひたすら解いていく環境が自然に出来上がってしまったのでしょう。
しかし、落とし穴も待ち受けています。プログレスやニュートレジャーは、ほぼ中3までで、いわゆる高校までで学習する学校文法の基礎がすべて出そろいます。また、検定教科書と比べると圧倒的に語彙数が多い。こうした本格的な語学教材をこなすには、最低限の予習が必要です。新出単語を調べたり、対訳ノートに英文を書いておくなどして学校の授業に臨む。内容が一応わかったら、そこから暗記=訓練が始まります。頭に英語を叩きこんでいく作業です。数学や国語にしても、あらかじめ自分の頭で内容を少しでもいいから理解しておくことが前提となります。
先月号でお話しした「反転授業」のことです。生徒たちは新たな学習内容を自宅で予習し、教室では自分の理解をもとに基本問題や応用問題の演習をおこない、通り一遍の知識から使える、応用のきく知識へと学習の質を高めていきます。しかし、進度が速いだけに消化不良をおこすと、どんどん苦手意識がふくらんできます。予習→授業→復習(暗記と応用)という攻撃型の学習法を中1の段階から身につけていきたいものです。