茗渓予備校通信KIRI

2015年3月号

2015年度最新入試情報

今年の大学入試もあとは国公立の後期日程などを残すだけとなりました。茗渓予備校の入試実績は今月中には各教室で掲示していきます。また、今年度第1回の春の入試説明会を5月に企画しております。ここでは、入試状況を以下の項目に分けて概括しておきます。

一方、来年度のセンター試験の日程も公表され(2016年1月16日17日)、現高2生はセンターまで10カ月あまりしか残されていません。茗渓はこの3月から新年度に入っています。春期講習が入試へ向けた最初の一歩となります。

2015年度センター試験概況

受験者総数は53万人だが、現役生が前年比102.7%、既卒生前年比88%と、既卒生の減少が激しい。センター方式の私大入試がやや減少している。17年ぶりに得点調整を実施し、生物で最大8点が加算された。数学・理科以外でも新課程を意識した出題が見られた。たとえば英語では、全体として実践的なコミュニケーション能力を問う出題となっている。また、日本史Bでは外交史が増加している。

2015年度私大入試概況

全体として志願者数は昨年並み。新課程下のセンター理科の負担が重しとなりセンター利用の倍率が若干減少している(この10年で初めて)が、一度の試験で複数学部・学科への出願を認めたり、同時に複数方式に出願すると受験料が割り引かれるなどの効果か、私大の総志願総数は増加している。

大学グループ別に見ると、「早慶上理」は前年比100%。上智大は、TEAP利用型入試の導入(全学部で9000人を超える)により前年比111%と大きく伸ばした。慶応大学は前年比102%と7年ぶりに増加し、早稲田大学は2000人ほど減少し前年比98%だが、そろそろ底が見えてきた。「MARCH」も前年比101%とほとんど変わらない。唯一中央大学だけが4年連続で減少している。

学部系統別に見てみると、「人文科学」は前年比103%、「社会科学」は同101%と底を打った。一方、「理系」は「理」が前年比91%と大きく落としているが、「工」は103%と伸びている(実学指向)。

2015年度国公立入試概況

国立大学の前期日程の倍率は3.05倍(昨年3.10倍)、公立大学の前期日程の倍率は4.00倍(昨年4.12倍)でそれぞれ若干緩和した。難関国立10大学はほぼ前年並み。学部系統別の志望状況を見ると、「文低理高」の状況に歯止めがかかっている。欠席率の高いのは、首都大東京の14.3%、横浜市立の14.0%だった。

今後2019年度には「高等学校基礎学力テスト」(仮称)が、東京オリンピックが開催される2020年度には「大学入学者学力評価テスト」(仮称)が導入される予定だ。今後の展開を注視したい。