茗渓予備校通信KIRI

2016年1月号

新しい学びのかたち—茗渓予備校の歩み

明けましておめでとうございます。今年の元旦はほんとうに穏やかな晴天となりました。日本も世界もこうありたいものです。

受験生の皆さん、センター試験、本試験と、これから最後のステージが始まります。いままでの努力を信じ、平常心で本番に臨みましょう。結果は必ずついてきます。

新年にあたり、茗渓予備校の歩みを振り返り、これからをすこしばかり展望してみたいと思います。

茗渓塾の塾長を長年続けているなかで、いつも「一斉指導の中にいかにしたら個人的対応が可能だろうか」という思いが念頭を離れませんでした。公立私立の学校ほどではないにしても、20名前後の生徒を一緒に教えていくなかで、一人ひとりに寄りそえるにはどうしたらいいのかという課題です。

そんななか、“Progress in English”という教材に出会いました。著者のフリン神父にお会いするために萩にもでかけ、その折、昨年の大河ドラマの舞台となった松下村塾も訪ねました。フリン神父の荒っぽい運転であちこち案内していただいたのが思い出されます。

塾から予備校が独立するきっかけになったのがこのプログレスです。その後、中高一貫校の教材として松井先生たちが編集したトレジャーという教材にも出会いました。松井先生の協力で吉祥寺校舎に英語だけで英語を学習するイマージョン・メソッドを試行したりもしました。

茗渓予備校発足の理念のひとつは、コーチングという考え方です。これは、もともと企業教育のなかで社員に課題解決の道筋を気付かせていくプロセス重視の教育法と言いかえていいかと思います。塾の時代、「塾長訪問記」で都内近県の主だった学校(ほとんどが中高一貫校)を訪ね歩いたことがありますが、そのなかで、「君の塾は促成型かね、熟成型かね」と問われたことがあります。即座に熟成型と答えました。塾のことを英語で、cram schoolということがありますが、このcramは「押し込み勉強」という意味です。最近は juku schoolということが多いが、NHKの国際放送を聞いていたら、cram schoolと言っているのには驚いた。

その後、日本にもJMOOCというネット上で大学の最先端の講座が無料で受講できる組織が機能し始めました。その先駆けとなった本郷東大教授(中世史)の講座(いまや伝説となっているとか)を体験しました。いわゆる反転授業というもので、八王子の大学セミナーハウスでは、ネット上で講義を受講したあとで学生たちに集まってもらい、セミナーを開くことが多いそうです(白井常務理事)。現在話題となっているアクティブ・ラーニングというのも、グループ指導のなかで自発的に学んでいくという文脈で理解すべきでしょう。古くて新しい「学び」のあり方を、これからも模索し実践していきたいものです。