2026年度 東京科学(旧東京工業)大学 入試数学 第2問
$n$は4以上の整数であり,$x,\,y,\,z$はすべて正の整数であるとする.
(1) $1 \leqq r < n$をみたす整数$r$に対して,
および
が成り立つことを示せ.
(2) 空間の点$(x,\,y,\,z)$で,
をみたすものの個数を$n$を用いて表せ.
(3) 空間の点$(x,\,y,\,z)$で,
をみたすものの個数を$n$を用いて表せ.
これは簡単ですね。
これを使って
$x+y+z < n$なので、例えば$x+y+z=n-1$で考えると
$x,\,y,\,z$はすべて正の整数で$x+y+z=n-1$を満たすものの個数
となります。
これは数学A「場合の数」で学習した、例えば「7個のリンゴを3人で分ける。1人最低1個以上もらうとして、分け方の総数は?」のような分配の問題と同じです。これは「リンゴを7個並べて、隙間の6箇所に仕切り棒2本を入れる」総数と同じで、${}_6C_2$通りありました。
今回も、それと同じ考え方で${}_{n-2}C_2$通りあります。
同様に$x+y+z=n-2,\,n-3,\,\ldots,\,3$まで考えれば、その総数はそれぞれ${}_{n-3}C_2$、${}_{n-4}C_2$、$\ldots$、${}_2C_2$通りありますので、結局、(1)の結果を用いて、求める値は
$x+y+z=3n$だけならば、(2)の考え方で、${}_{3n-1}C_2$通りなのですが、今回、追加の条件$x < y < z$も考慮しなければなりません。
$x,y,z$の大小の序列は他に$x < z < y$、$y < x < z$、$y < z < x$、$z < x < y$、$z < y < x$のパターンと、2個だけが等しい$x=y < z$、$x=y > z$、$y=z < x$、$y=z > x$、$x=z < y$、$x=z > y$のパターンと、3個すべて等しい$x=y=z\,(=n)$のパターンがあります。
${}_{3n-1}C_2$は、これらの全パターンをまとめての総数です。また対称性から$x < y < z$や$x < z < y$たちの総数は等しいので、総数${}_{3n-1}C_2$から2個だけまたは3個すべてが等しいパターン(これは1個)を引いて、6で割ればよさそうです。
まず$x=y < z$のパターンから。
$(x,\,y,\,z)=(p,\,p,\,3n-2p)$とおくと、$p < 3n-2p$から$p < n$。$p$として$p=1,\,2,\,\ldots,\,n-1$の$n-1$個あります。
次に$x=y > z$のパターン。
$(x,\,y,\,z)=(p,\,p,\,3n-2p)$とおくと、$p > 3n-2p$から$p > n$。$3n-2p > 0$から$p < \frac{3}{2}n$。
$n$が偶数ならば$p$として$p=n+1,\,n+2,\,\ldots,\,\frac{3}{2}n-1$の$\frac{1}{2}n-1$個あります。
$n$が奇数ならば$p$として$p=n+1,\,n+2,\,\ldots,\,\frac{3}{2}n-\frac{1}{2}$の$\frac{1}{2}n-\frac{1}{2}$個あります。
結局、$x=y < z$と$x=y > z$のパターンは、
$n$が偶数ならば$(n-1)+\left(\frac{1}{2}n-1\right)=\frac{3}{2}n-2$個あります。
$n$が奇数ならば$(n-1)+\left(\frac{1}{2}n-\frac{1}{2}\right)=\frac{3}{2}n-\frac{3}{2}$個あります。
他の$y=z$や$z=x$のパターンも同様なので、2個だけが等しいパターンは、$n$が偶数ならば$3\left(\frac{3}{2}n-2\right)$個、$n$が奇数ならば$3\left(\frac{3}{2}n-\frac{3}{2}\right)$個あります。
求める値は、総数${}_{3n-1}C_2$から2個だけまたは3個すべてが等しいパターン(これは1個)を引いて、6で割った数なので、
$n$が偶数ならば
$n$が奇数ならば
執筆:目時先生(JUKEN9月号掲載)
