2021年度 合格体験記

KKさん

進学先慶応義塾大学 理工学部 学門B

合格体験記といえど、特殊な状況下でいろいろな決断をした私の記録が役に立つかといえばどちらかといえば役に立たないと思うのでコロナ禍で一所懸命に学ぶ意味や人生について考えた高校三年生の戯言にお付き合いください。

中一から中二の二年間はドイツのデュッセルドルフにてインターナショナルスクールに通っていました。中学三年で日本に帰国し、元いた私立に戻り中学三年生の初めからこの茗溪予備校吉祥寺校に数学・英語をメインに週2日2時間の授業を高二の終わり頃まで変わらず通っていました。

数学については、私自身、興味もありこの個別の利点を生かした自分のペースで学校関係なしにどんどん進めてゆく方針で進め、結果的には高二の夏休みまでに数学3の全範囲を一応は終えられ、受験勉強のペースとしては申し分ないペースで進めることができ、高校三年以降も模試でもそれなりの成績を保ち、進路確定後に大学数学をすぐ始め、理解できるくらいには成長できました。

英語については「構造を取るのではなくそのまま読んで理解する」ことを個人的なテーマとして単語や文章読解を中心に進め、高一の時点で文法部分を除けばセンター試験については問題なく全て解ける程度の英語力はつけることができていたため、大学受験の対策になるような各大学や各英語系検定の問題を解くなどし、文法に固執する日本的英語にとらわれることなく自由にやらせていただきました。大学受験レベルの問題はほぼどのような大学でも合格点を取れるぐらいにはなり、日常的に英語のニュースや論文を読んだり、海外大学の講義動画を見て9割以上理解できるくらいには成長できました。

とここまで、所謂超進学校の生徒とは言わないまでも、自分の所属している高校レベルであれば順調に受験勉強をこなしていたのですが、結果的に推薦という道を選んだことについて説明したいと思います。

私は、緊急事態宣言下、進路を考える上で、自分自身の学校での文化祭にて実行委員長をやった時に、自分自身だけではどうにもできないことの多さを知り、「自分のできることを増やしたい」と考えるようになりました。ただ、そもそも学生レベルの私自身が今できることがそもそも何があるのかと考えた時に、いわゆる趣味レベルの音楽やスポーツも自分ができることと胸を張って言えるものでもなく、かといって現時点の学力というのは「成績を取ること」であったり「受験」であったりと自分のこれからの人生において直接的には使うことのできないものでしかないなと感じました。この考えは勉強を放棄するという意味ではなく、学校の「テスト」や各節目で訪れる「受験」だけのためにやっている今の勉強は、その目的が終了した瞬間、日本社会で重視される「学歴」というものに変換され、自分には何も残らないことはないにせよ、その知識の大半がそこで役目を終えてしまうということです。もちろん、中高における各教科を学ぶということは人生の選択肢を広げ、その過程に行う、努力が数字につながるという体験として、またこれ以降の人生において必要な時に必要な知識を得るための方法をしる手段としての受験勉強の大切さは十分理解しているつもりですが、その一方で特定の学校の問題の傾向を掴み、そこの問題だけに特化して行うような過去問による小手先の技術の習得や自分の受験科目ではないからといって特定の教科のみやることがある種最適解となってしまう詰め込みをやる必要があるのかと感じてしまいました。自分自身に推薦という選択肢があったからこそ考えられたことかもしれませんが、いち早く「学歴」と交換するという意味での勉強から、自分が見つけた「情報工学系」というやりたいこと、もっと知りたいことに繋げられる学習をいち早くして、その習慣をつけ、燃え尽きることなく長期にわたって学び続けられる自分を作ることへ切り替えることの方が私は大切ではないのかと考えました。

受験に特化した文法暗記を押し付けることなく、私自身にあった教材を適時用意をしてくれました。また、私がこの決断をした後も未来に役に立つ実践的な学術書を英語で読むなど普通の予備校では行ってくれないような卒業後を見据えた学習方法を多数教わりました。数学でも、理系大学にて学ぶ内容を先行して学習することを手助けしていただいた他、高校数学や物理を利用した経済学の問題など多角的な学習をさせていただきました。また、授業や演習の傍でした石井先生との雑談は、特にこのコロナ禍でさまざまな物事について多角的な考えや、学んだ知識が現実と融和する感覚を養うことができたと思います。

ただ、何よりもこれらの要素が相まって、「学ぶこと」に対して義務感や嫌悪感を感じず、前向きに楽しくができ、「学ぶこと」に楽しみを感じることができたことは受験という目的以外へ私自身が向かう時も私の軸となっていくと思います。

私自身、この考え方は全ての人にとって、いや、大半の人にとっての正解ではないと思いますが、自分自身にとって間違った選択はしていないと感じる自負があります。ただ、一つ後悔があるとすれば、今まで4年間に渡って、私のわがままに付き合ってくだり、ただの受験勉強だけではない、さまざまなことを教えてくださった石井先生・齋藤先生に一般受験生としての合格を報告できなかったことです。それに対しての後悔はありますが、それ以上に今後の人生において先生方からいただいたさまざまな経験や考え方を礎にして、私なりの受験という物差しだけではない結果をだし、笑顔で報告できればと思います。  


アンケート

勉強開始動機
  
受験勉強といウカ、勉強自体は謎のプライドでやっており、時期になったら自然と始めていた。一番切り替わったタイミングは緊急事態宣言。
 
  
勉強開始時期
  
高2の10月以降(先取りはそれ以前から)。
 
  
学 習 時 間
高1/高2/高3
  
高1:やる必要があると思った量。

高2:やる必要があると思った量。

高3:緊急事態宣言⋯8〜10h、学校の時⋯6h。
 
  
部 活 動
  
一年は卓球部。それと並行して一年から二年にかけて文化祭であるK祭の実行委員会に入り、最終的には実行委員長までやった。
 
  
受験使用科目
  
数学、英語、物理、化学、(倫理政経)。
 
  
志望決定動機
  
自分のできることを増やしたい、自分がこの先いわゆる先端技術というものに触れていく中で、それらを開発する側じゃないとしても、それらの仕組みを理解できる人でありたいと考え、情報工学系の進路に進むことにしました。
 
  
茗溪受講科目
  
英語、数学、理科。
 
  
茗溪の良い点
  
英語はあまり文法を詰め込まないで自由にやらせてもらえた。

理数、自分のペースで先へ先へと進めることができ、先行学習ができた。

一応学年一位は大体保った。模試も大体履修科目は偏差値65以上は取ってた。

最後まで楽しく通えることができた。勉強をしにいくことが嫌ではない環境であった。

物化インテンシブでお得にたくさん先行学習ができた
 
  
反省点
  
理科は早くやるべきだったなあと、数学の先取りの時適時自分で復習しておけばよかったなあと。
 
  
受験後の一言
  
四年間楽しかったです〜。
 
  
後輩に一言
  
自分のやっていることの意味を考えながら勉強したりしてくといいと思います。





|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|